
現世利益を願う北向観音堂
北向観音堂(きたむきかんのんどう)は、平安時代初期、天長2年(825年)、比叡山延暦寺座主の慈覚大師円仁により開創された霊場です。
北向観音という名称は堂が北向きに建つことに由来し、これは「北斗七星が世界の依怙(よりどころ)となるように我も又一切衆生のために常に依怙となって済度をなさん」という観音の誓願によるものといわれています。本堂が北に向いているのは堂はほとんど例がなく、めずらしいものです。
北向観音が北を向き現世の利益をもたらすということに対し、善光寺が南を向き来世の利益をもたらすということから、両方をお参りしたほうが良いと言われるようになりました。
境内には愛染カツラ(上田市指定天然記念物)、夫婦杉、愛染明王があり、恋愛成就のパワースポットとしても知られています。